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Webデザインで気づく細いところ考察 【1/5】

Webをデザインする場合に大事なのは、なんといってもインタフェースだろうね。

インタフェースが優れていると、どんな人でも『操作』をすることができると思うわけよ。

ユーザが俺達の作ったWebサービスに対して、比較的自由に『操作』ができるということはさ、見てもらいたい『中身』を『正しく見てもらえる』わけで、Webサービスのコンセプトや伝えたい中身(コンテンツ)を『意図した順序』や『意図したタイミング』で『意図した理解』を得られる可能性が非常に大きいんだよね。

そう考えると、かっこいいページとか、ステキなデザインとか、そういうのは『最初にやるべきこと』ではないのがわかると思うんだな。うん。


以前あった話だけど、某IT系専門学校の卒業生が部下になった時に、とある製品ページを1枚任せたんだよ。彼いわく、『自信あります!すごいの作ります!』と。

まぁ若い人なので『売上が上がるようなページ』と言っても理解できないと思ったのでそのまま任せたんだけど、案の定、面白いことが起きた。



その製品パッケージは白と青でできていたんだけど、彼が作ったページは製品に合わせたのか、背景がほぼ同じ青。説明文の背景は白だったけど、もう画面全体が真っ青なわけ。

で、リンクが紫。ハイライトに白がはいっているのは悪いとは思わなかったけど、これだと『青と白でできた製品』自体が目立たないわけね。

青と白、そして紫のリンクが悪いわけではなく、それはそれで格好良かった。

だけど、そのページで訴えたいこと、つまり製品を目立たせる、アピールするという一番大事な部分がすっぽり抜けてたんだよね。

かっこいいページと、売れるページは全然違うのですよ。
これではウォーリーを探せ状態になってしまう。

ユーザはいちいち、『はて、このページは何の製品を扱っているページなのかな?』なんて疑問すら思わないでしょ。だからこちらから教えてあげるってのが『紹介』なんだよね。プロモートしてあげないといけない。そのためにお金もらってるわけだから。
ホテルのウェイターが、トイレの場所聞いても『わかりません』、カウンターへの案内も『あちらです、ご自由に・・・。』、挙句の果てには『でも俺ってイケメンでしょ?』って言ったら、俺なら殴るね。
俺は彼をその役目から外し、別の女性にページを作ってもらうことにした。彼は凹んでいたけど、凹むのも彼の最初の仕事にふさわしいと思い、そのまま凹んでもらったよ。

彼女が作ったページは全体が白。そしてハイライトがオレンジ。これは俺が期待していた色使いだ。

そして製品が左にあったものをページのセンターに持ってきて、製品を殺さない程度に製品名より大きくキャッチコピーを画像で載せてた。

そしてこの製品は売れたページになった。

今で言う、LP(ランディングページ)的なデザインを採用したんだよね。

あたかも『データベースから画像とスペックひっぱってきて、テンプレートに当て込みました!』的なレイアウトでは、売れるものも売れないわけです。はい。LPが効果的なのは、人間が見るものを人間が良しとしながら作ってるところなんだよね。

§

さて、俺の独善的なWebデザインに関する細かいネタだけど、次回から4回に分けてやってみようと思う。
  • 専門用語(UI、UX、シェブロン、アローなど)
  • アクションをはっきりさせよう
  • フロートに関する話
  • その他の注意点
てな感じかな。

実際には上記で書いたようなデザイン全般の出来事に関する話というより、アイコンやアクションなどの細かい点が、ここ数年で以前と比べて大きく変わりつつあるので、それをまとめる感じかな。

特にスマートフォンやタブレット端末などの出現によって、変わらざるをえない状況ってのもあると思う。

それからあくまで俺の個人的な主観を交えた独善的内容になる予定なので、『教わったことと違う!』とか『そういう言い方は初めて聞いたけど?』とか『本には逆のことが書いてあるぞ!』とか『ブラチラよりパンチラの方が好き!』とか、いろいろな意見があると思うけど、この世界に無数に存在するであろう思想のうちの1つとして、あなたの肥やしにでもなればこれ幸いかと。

ちなみにだけど、ユーザインタフェース(以後UI)の基本的な部分ってすごく大事なのはご理解いただけてるとは思うけど、ユーザエクスペリエンス(以後UX)ばっかりに目が行ってしまい、UIがしっかりしてない状態で『このUXライブラリすげぇ!』とか『やっぱjQueryないと話にならないっすよ!』とか言ってるようなプチミーハーな人が比較的多い気がするのは俺だけじゃないと思う。

そういう人にはまず、UIってなんだろ?ってところから是非再始動していただきたいとは思う。

UIがしっかりできていれば本来UXという意識は薄くて良いはずなので、動きがすごいとか、面白い動きするけど、どうやってやってるの?とか、そういうのはただの『作り手が喜ぶニッチでギークな世界』でしか無いと思ってる。

別にUIが先かUXが先か、という話がしたいわけではなく、それぞれに関してくどくどと濃く深く語るわけでもなく、とにかく、ユーザにとって使いやすいものをなるべく時間とお金をかけないで俺たち作り手側が作っていければ、ユーザも含めて作り手側も幸せだよね、そのために意識しておくと楽な事ってなんだろうね、という話ね。

そつなく美しく、そう、俺の大好きなHumble Beauty(ハンブルビューティ)ですよ。


それでは続きは次回。