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メールを無断で無許可に削除してくれるThunderbirdからOperaに移行する【2/3】

まずはOperaをダウンロードするところからはじめる。
Operaのダウンロード先はここだ。

「地球上で最速のブラウザ」と歌っているが、まぁ表示が速い事は事実なので鵜呑みにしてみるとする。

間違えても携帯版のOperaを選んではいけない。あくまでPCで使うのが目的だ。

ダウンロードしたらほかのアプリと同じようにインストールしよう。ここまでは特に問題ないはずだ。

さて、Operaを起動してみると、どこからメールを使えるようになるのかが良く分からない形になっている。

というのも、前回書いたが、まずはメールアカウントを作成しないと、メールというツールメニューは表示されないようになっているので、兎に角メールアカウントを作成しようじゃないか。
ここでは仮に、以下のようなアカウントを使う事とする。

アカウント名オガーン
メールアドレスogaaaan@example.com
ユーザ名ogaaaan
パスワードshiranugahotoke
送信サーバsmtp.example.com
受信サーバpop.example.com

もちろん上記情報は嘘偽りを含んだ情報なので、実際には存在しないことを断っておく。
自分のメールを送受信したいのであれば、上記項目をすべて自分のアカウントに置き変えて、以下読み続けると寝覚めが良いだろう。

で、早速Operaに自分のアカウントを登録してみようじゃないか。



デフォルトだとツールメニューが表示されていないが、ウィンドウ左上にあるOマークからアクセスで切るようになっている。初心者には不親切な設定だが、正直、使い慣れてくると、ツールメニューがない方が便利だ。

しかし、こういう細かいところで一見さんの評価を下げているとも言える。

少々もったいない気がするが、神経質なA型次男坊の俺としては、設定さえ変更できればそれで良いと思っているので、自分の使い勝手が良くなるまで徹底的に設定は変更するものだと思う。

だからこういう表面的なもったいなさの原因は無視するのがよろしかろう(ちなみにMicrosoft OfficeのWordも、初期設定がクソなだけで、ちゃんと設定を自分流にすると、実は最高に使い勝手が良いワードプロセッサだと知ったのは10年前)。

で、Oメニューから「メールとチャットアカウントの編集(M)」を選択しよう。


そうすると「アカウントの編集」というウィンドウが表示される。

※すでにいくつかリアルな情報が設定してあるのでモザイク処理を施してある

最初はこの中身は空のはずだ。右上にある「追加」ボタンで、アカウントを追加することが出来る。
分かりきったことだが、「追加」ボタンを押さない限りアカウントを登録出来ないということだ。だから押すことにする。

そうすると今度は「アカウントウィザード」というウィンドウが開く。このウィンドウはウィザードと名前がつくので、このウィンドウ内でしばらく話が進むのだなと言う事が分かると言うことか。

出来れば表示されるダイアログやウィンドウは少ない方が良いので、「アカウントの編集」ウィンドウ内で話を進めて欲しいとは思うが、まぁここら変は作り手の思想がどっぷり浸っている部分でもあるとおもうので、これはこれで良しとしようじゃないか。


で、良くみると

  1. メール
  2. ニュースグループ
  3. メールをインポート
  4. チャット(IRC)

の4つの選択肢がある。
今回はメールアカウントを作るので1のメールを選択した状態にするのだが、チャットと言うのが興味深い。いつかこれも使ってみる事にする。
というわけで、メールが選択された常態で「次へ」ボタンをクリックだ。


次の画面でアカウントに関する概要を入力する事になる。上から

  • 名前
  • メールアドレス
  • 所属

だ。名前は任意の、自分が分かりやすいと思う名称を入れると良い。自分の名前やニックネームなど。

同じように所属も分かりやすい物を入れれば良い。会社名とか。

メールアドレスだけは決まった物を入れておく。当然自分の、これから設定したいメールアドレスを入力だ。

そして入力した内容に問題なければ「次へ」ボタンをクリックだ。


そして次は、メールサーバへ接続する際のアカウントを設定する。
当然入力項目として
  • ログイン名
  • パスワード
が入力必須なのだが、Operaの場合はこの時点でプロトコルを選択するようになっている。
いわゆる、popなのかimapなのか、だ。

自宅や職場で良く使うようなメールであれば、「通常のメール(POP)」を選択すれば良いだろう。

GoogleのGmailやhotmail、Yahoo!メールなんかの、いわゆるWebメールを受信する場合、POPではなくてIMAPを選択すると良い。

具体的にはそれぞれのメールサービスのヘルプをみればすぐに分かるはずだ。

というわけで、今回プロトコルはPOPを選択して先に進める。
「次へ」ボタンをクリックだ。


さて、だんだん内容がマニアックになってくるのが分かると思う。ITリテラシーの低い専業主婦や学生などは、頭の中が如実に混乱しているのではないだろうか。

むしろ混乱した方が人間的に健全と言うものだ。安心されたし。

こういった細かい専門用語バリバリの設定画面を作る時点で、開発者というのが人間離れ且つ浮世離れした、いわば救い様のない変態だと言う事がご理解いただけると思う。

とりあえずこの画面で入力しなければいけない項目としては、
  • 受信サーバ
  • 送信サーバ
  • セキュリティ
だ。

受信サーバはいわゆる郵便局の私書箱の住所だ。メーラは、ここにたまった郵便物、つまりメールをぶっこ抜いて、自分のPC内に溜め込んでくれる。

送信サーバは集荷と同じで、誰がメールを運んでくれるのか、というのを設定する。

そして送信、受信それぞれ、アカウント名とパスワードが平文で使われてしまうので、それが気になる人もしくはセキュリティポリシー的に平文送信が認められてない、職場や学校、ネットカフェなどの環境で使う場合、暗号化して置かないといけないのだが、その暗号化の種類を指定する。

それらとは別に、「サーバー上にメッセージを残す」という項目もあるが、これは少々特殊で、本来メールというのは
  1. メーラがPOPに新着メールを確認する
  2. メーラがPOPにあるメールから、新着メールを受信する
  3. メーラが受信した新着メールをPOP内から削除する
でいうと、3の部分をはしょるということだ。

つまり工数が減るので、トラフィック的(ネットワークの通信的)にはありがたい話ではある。

そして別のメーラでまた同じメールを受信する事が出来るという意味でも、自宅と職場でメールを確認したい人には最適なんじゃないか、と(ぱっと考えると)思うだろう(実はこれはド素人の考え方で、大変よろしくないやり方)。

ただ、トラフィック的にありがたいかもしれないが、ストレージ的(容量)には大問題で、要する誰も3の削除の作業を行わないので、POP内がメールで溢れかえる事になる。

正しくPOP内のクォータ(容量制限の機能)が設定されてない場合、特定の個人が10GBとかメールを溜め込むと、そのPOPを使っているほかのユーザが「容量不足で使用できんおますよ!」と怒られてしまうわけだ。

まぁそんなダメダメ設定なPOP使ってるユーザがいるとはおもえんが、ないとも言い切れない。

というわけで、この「サーバー上にメッセージを残す」にチェックを入れたい場合、それなりにメールの仕組みを理解し、且つメンテナンスが可能な人間(コマンドラインでメールを削除できるくらいのレベル)がやるべきだろう。そうでなければ、いつか情報システム部から呼び出しをくらい、ネガティブな有名人として職場を生きて行く事になるだろう。

俺の場合、アカウント初回の設定のみ、テスト受信してしまってPOPからメールが消えるのがイヤなので、あえてここではこの設定にチェックを入れるが、正しく受信できると思ったらチェックをはずす。そして手動で重複分は削除すると言う流れだ。

というわけで、「次へ」ボタンをクリック。


「アカウントウィザード」ウィンドウが閉じ、「アカウントの編集」ウィンドウに戻った。
画面をみてみると、無事にアカウントが登録されたようだ。

念のため、今作った「ogaaaan@example.com」を選択した状態で、右上にある「編集」ボタンで内容を確認してみよう。


これが「一般」タブ。入力したメールアドレス、ニックネーム、所属が確認できる。
「アカウントのカテゴリ」は、たとえばGmailで複数アカウントを持っている場合は「Gmail」などとしておくと良いかもしれない。まぁタグのようなものだ。


これが「サーバー」タブ。送信サーバ、受信サーバの設定が確認できる。
ポートに関して変更が必要な場合や、暗号化に関する編集などはここで設定をしなおす事が出来る。
送受信でメールサーバからはじかれるような事があれば、このタブを何度も見直すことになるだろう。


これが「受信」タブ。
巡回やメッセージの削除、受信字のサウンド設定などが出来る。


そしてこれが「送信」タブ。
送信時の文字コード(大抵の場合はiso-2022-jpでOK)、送信時の細かい挙動などを設定する事が出来る。

一通り確認したら「OK」ボタンをクリックして閉じよう。

「アカウントの編集」ウィンドウに戻るので、「閉じる」ボタンでウィンドウを閉じよう。

そしてOpera本体をみてみる。


若干レイアウトなどいじってあるので見た目が違うかもしれないが、だいたいこのような画面になるはずだ。

ちなみにこのレイアウトにしたい場合、ツールボタン「表示」をクリックしてメニューを表示させ、以下のように「一覧の下にメッセージを表示」を選択すれば良い。


もしワイド液晶をモニターとして使っているのであれば、「一覧の右にメッセージを表示」を選択し、幅広くメーラを使う設定のままでも問題ないかもしれないが、そもそも横が広いモニター上で1個のウィンドウを最大化して全画面表示する事はそうないと思う。

横に長すぎるシートを無理やり表示させるExcel対策や、ログファイルのように1行1個のデータとして視覚性を高めたいときに臨時に最大化するくらいの程度しか需要がないと思うので、この「一覧の下にメッセージを表示」がデフォルトで良いと思う。
※ちなみにデスクトップ画面を左右2個に仮想的に区切られた状態にしてくれる便利ソフトとしてMaxToというソフトがある(紹介記事はこちら)。左側でウィンドウを最大化したら左側半分でのみ最大化する、という挙動が可能だ。もちろん左右だけでなく、上下に分割も可能。その分割数も自由自在だ。ワイド液晶利用者はぜひ参考にされたし。
で、画面ではかなり使い込んだ状態のOperaメーラだが、それは俺が使い込んだ状態のOperaを元に記事を書いているからであって、Operaメーラを使いたい人がいきなり大量のメールが受信された状態から始める事が出来る、なんてファンキーなことにはならないので安心されたし。
実際には空になっていると思う。

実際にはこれから送受信を行う事になるわけだが、いくつか注意点がある。注意点だけをまずはまとめてる。

今までのメーラと同じと思って使うと
使いづらいだけのメーラで終わる事になる

だ。

ここで、今までのメーラって?という部分をまとめてみる。
  1. アカウント別に順次、メールを受信する
  2. 受信したメールはフィルタでフォルダに割り振られる
  3. 割り振られたメールをクリックすると内容が表示される
  4. 表示されたメールは既読になる
まぁ、良くあるパターンだ。いたって普通だ。
まぁその「普通」ってのが非常によろしくない事だったんだけどな。

で、Operaメールは何が違うのかというと、
  1. 全メールが「未読」にたまる
だ。

正直、男気が万歳すぎて心地よさを感じないか?

当然の事ながら、「未読」にたまったメールをクリックして閲覧すると「未読じゃなくなる」わけだが、「未読じゃない=既読というわけではない」のがOperaだ。これは正しい。仕組み的にも動作的にもその通り。だって、斜め読みしたら既読って、おかしいよな。全部読んでないのに。

ここは一般的なメーラでは「未読じゃなければ既読だろ」といういわば「暗黙の了解」を、「ん?」という間の一瞬で粉砕してくれた心地よさがある。

どういうことかと言うと、新着メールをクリックして表示しただけでは「既読」にはならず、かなりクリックしやすい場所に設置された「既読化」ボタンをクリックするか、ショートカットのKを押すと、その時点で既読になる。

既読となった時に始めて、「未読」から消えると言う仕組みだ。

※かなり扱いやすい位置にジャストサイズのアイコンが用意されている

そもそもメーラが、ユーザが今表示しているメールを全部読んだなんてことは判別付かない。それに読んだから理解しているはずと言う想定すら出来ない。もしそういったアルゴリズムが開発されたとしても、その機能をメーラに乗せるべきかどうかもまた別問題。

つまり、ユーザが自分で既読か未読か、読んだけど既読じゃないかを選択できればそれで全部解決という事になる。「既読化」ボタンはそう言う存在だ。

それから、表示スタイルにも工夫がある。

良くある一般的なメーラだと、未読は太字、既読は細字で表現しているが、Operaは一味違う。

「未読か既読か」のON/OFFではなく、「未読か未読じゃないか」と「既読か既読じゃないか」のステータスを持っている。
  • 初受信は「太字」で「青」
  • 初受信後、閲覧したら「太字」で「黒」
  • 既読処理を行ったら「細字」で「黒」
と言う風に、いわゆる一般的なメーラの迷惑なおせっかい機能(勝手に太字を細字に変えてほかのメールに埋もれさせてくれる機能)を完全に取っ払った状態になっている。

つまり、今受信したメールを探しやすい、と言うことだ。

この受信のプロセスだけでも、かなり使い勝手が良いと言う事が理解していただけると思う。

わざわざ既読化アイコンを、受信したメールの数だけクリックなんか、面倒が増えるだけじゃねぇか!と言う人は、最初に俺は「食わず嫌い」と言っておく。そして最後に俺は「愚か者め」と言うだろう。

  • メールなんていう存在自体がどうでもいいものに、アホみたいに時間をかけるべきではない
  • だからこそ効率よく、メールなんていうどうでもいいものを捌かなければいけない
  • そもそもメールなんていうどうでもいい物を仕事で使ってる時点でアホだ
  • しかし社会と言うのはくだらない政治的背景を全員が背負う事になっているので止むを得なくメーラを使う羽目になっている
  • いわば社会というのは無駄を生産する事がメインと言っても過言ではない
  • 生産した無駄を効率よく省くことでお金を設ける仕組みが社会だ

後半、若干ノイズが混じったが、メールというのはそもそもこういう程度の存在だ。
いやでいやでしょうがないのも良く分かるが、人間が水中で生きていけられないくらい当然の事として、我慢してメーラを使うことになる。

どうせ使うなら少しでも心地よい物を使おう、と言う意味で、俺はOperaを薦めて行く予定だ。

というわけで、既読化ボタンの話しだが、全部既読、全部未読という二者択一でしかなかったら、既読化ボタンは無意味だろう。

しかし、上記で述べたように、メールは存在自体がアホなので、1通1通確認しなければならない。
だから確認をクリック1つで可能にした「既読化」ボタンは優れているといえる。

ここまで言えばもう、分かるだろう。

うだうだ言ってないで使ってみろ!
このゲソ野郎!!

だ。

次回は、これがOperaメーラの真髄!と言えるような機能を発見したので、それを紹介する予定。

まだ続く。